お問い合わせの際には●●を伝えてください、という内容のことが、とあるサイトに記載されていました。それが「申し伝えください」です。
(お客さまの行為に「申し」という言葉を使うことも気になりますが、今回そこはスルーします)
「申し伝えてください」でもなく、「お申し伝えください」でもなく、「申し伝えください」……。
これは「言ってください」でもなく、「おっしゃってください」でもなく、
「言いください」と書いてあるのと、文法的には同じです。
サイトに記載されていた、この説明文を読んだとき、不覚にも、軽くショックを受けてしまいました。だって「伝えてください」でもなく、「お伝えください」でもなく、「伝えください」と書いてあるのと同じなんですよ!?
ショックから立ち直るためにも、原因を考えてみました。
なぜこうなったのか、推測の域を出ませんが……、
「お申し伝えください」という言葉は知っていて、”敬語を使う必要はないかな”と判断し、”じゃ、「お」を取ろう”と考えた結果が
「申し伝えください」……?
もしそうだとすると、本来であれば動作の主体を立てるべき場面で、動作の<向かう先>(大抵の場合は、依頼している自分側)を立てる、つまり大抵の場合がお客さまの動作を立てるべき場面で自分たちの会社やお店を立ててしまう間違った言い方をしてしまう、「ご確認してください」というような言い方も、「確認してください」に「ご」を付けて、「ご確認してください」という作り方をしているからなのでしょうか。
「確認してください」や「申し伝えください」など複数の単語でできた、意味のまとまりを文節といいますが……、
文節には「お」や「ご」は付きませんよ!
「お」や「ご」が付くのは、名詞や動詞などの単語ですよ!
あ、すっかり取り乱してしまいました……。
いや、きっと今回わたしが見たものは、ただの脱字です。
きっと、「お申し伝えください」と書いたつもりだったのです。
そういうことにしましょう。
では、また。