敬語を取っても不自然な日本語にはならないか#気になる敬語

今回の敬語は、敬語の使い方としては間違っていません。間違ってはいませんが、気になってしまいました。2018/7/14のブログでも紹介した、敬末の原則という点からも気になるのですが、それはさておいて、今回気になった点は、敬語を使わないときにもこんな言い方をするだろうか、ということです。

 

気になった文章はこちらです。お客さま向けのご意見箱に書かれていたものです。

「この場でご投函下さいますか、

下記のFAX番号にお送りください。」…(a敬語付)

 

この文章から敬語を取り払うと、下記になります。

「この場で投函してくれるか、

下記のFAX番号に送ってくれ。」…(a敬語なし)

 

敬語を取り払ったあとの文章が、内容としては意図したとおりだということであれば、他がどうのこうのと批判するものではありません。しかし、本当に(a')が意図どおりの内容でしょうか。

 

その場で発言されたことであれば、発言しながら次の言葉を考えるものであり、違和感を覚えることもないでしょう。完璧な文法で話せる人はなかなかおらず、最初から厳密さを求められることもないからです。しかし、落ち着いて書き、落ち着いて読む文章としては、どうでしょう。

 

例えば、下記の文章と比較してみてください。

 

「この場で投函するか、下記のFAX番号に送ってくれ。」…(b敬語なし)

 

もしくは、こんな書き方もできそうです。

 

「この場で投函してくれ。もしくは下記のFAX番号からでも受付できる。」…(c敬語なし)

 

ほかにも書き方はいろいろあるでしょうが、とりあえずこのくらいにして、(b敬語なし)(C敬語なし)にそれぞれ、敬語を付けてみましょう。

 

「この場で投函なさるか、下記のFAX番号にお送りください。」…(b敬語付)

「この場でご投函ください。もしくは、下記のFAX番号からでも受付可能でございます。」…(c敬語付)

 

このような表現のほうが、自然に感じます。

 

表現はそれぞれで、どれが正解で他は間違いというものではありませんが、敬語を付けない、もとの文章が自分の表現したいものと異なるなら、敬語を付けても意図したものにはなりません。もとの文章を考えてみるのも、敬語の一つの見方です。

 

それでは、また。