「どうやって敬語を勉強したんですか」
受講生の方からよく質問されることの1つです。
もちろん、本を読んだり、辞書を引いたり、インターネットを検索して勉強しました。
しかし、敬語は実際に会話するそのときになって考えていては間に合いません。事前に身につけたもので勝負するしかないのです。
ですから、動詞がスムーズに敬語に言い換えられるように、電車や信号を待つ隙間時間を使ってブツブツと練習しました。目の前に座ろうとしている人がいれば「あの方がお座りになろうとしている」などと例文を作るのです。
敬語を身につけたいと思っていらっしゃる方は、本を読むだけでなく、ぜひ口を動かして練習してください。実際に文章を書いてみてください。身体が慣れない言葉は話すことができませんから。
さて、このように独学といえば独学ですが、私の敬語が合っているかどうかは、お客様が判断してくださいました。お客様の反応で、自分の敬語が至らないことを知り、お客様に鍛えていただきました。学校という限られた人間関係の中でほとんどの時間を過ごす先生よりも、もしかしたら素晴らしい先生だったのかもしれません。
そのようにして学んだことが、敬意がなければ文法が正しくても伝わらないし、文法が間違っていれば敬意があっても伝わらないということです。
だから「敬意を込めて敬語使う」ことが大切なのです。
それでは、また。