締め切りを守らない社員になんと言えばいいか

表題は、受講生の方からの質問です。

 

総務や経理などでは、社内の全ての部署を取りまとめて処理しなければならないのに、締め切りを守らない人が一人や二人はいるものです。

今回頂いたご質問は、自分の部下ではなく、他部署の人への言い方についてです。

 

さて、遅れる人は遅れる人で、他の仕事に追われていてつい遅れてしまうというのが実情で、悪気はないということがほとんどでしょう。

一方で、その後の処理をする側にしてみれば、締め切りまでに提出物が全て揃わなかったからといって自分たちの処理する期限が延びるわけではありません。ものによっては全社員に影響することなので、なんとかして処理を終えなければいけません。それは非常に困ることなので、当該の社員にも「何か言わなければ!」と思うのも当然のことでしょう。

 

①「ご提出、ありがとうございます。」とのみを言うべきなのか、それとも、

②「締め切りに遅れて持ってこられても困ります」や

③「ちゃんと締切りを守ってください!」や

④「全社員に迷惑がかかるかもしれないんですよ!」などと

言うべきなのか、でも、言うことによって自分が嫌な奴だと思われるのも癪に障ります。

 

では、どのように言えばいいでしょう。

 

■文法的に間違っていなければ、なんと言ってもよい

「締め切りを守らない社員になんと言えばいいですか」という質問に対する答えとしては、「文法的に間違っていなければなんと言ってもよい」という回答になります。上段で4つの例を挙げましたが、好きなものを選べばよいということです。

敬語は自己表現ですから、言いたいことを言いたいように言ってください。

 

では、好きなものとはどういうことかというと、例えば以下のような判断です。

a)遅れる人に何か言っても、どうせ遅れるときは遅れるし、嫌な人と思われるだけ損だからお礼だけ言っておこう、と考えるーーー①

b)到底お礼を言う気持ちにはなれないので、アイメッセージ(自分を主語にした言葉遣い)で困るということだけは伝えておこう、と考えるーーー②

c)嫌な人になりたくはないけれど、全社員に迷惑をかけるわけにはいかないから、はっきり言わなければ、と考えるーーー③④

 

さあ、これでご質問への回答は終わりですが、これではモヤモヤしませんか。

 

実は、このご質問は、問いの立て方が違うのです。

そのことについて、次回またお伝えしたいと思います。

 

それでは、また。

 

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