「てございます」は正しいか②

前々回で、「てございます」の使用についての主だった意見を並べてみました。

 

実は、「てございます」については、私の講座『脱うっとうしい敬語!「です」と「ます」をスマートに使いこなす講座(基本の講座を受講済みの方向けの講座です)でも取り上げて説明しているのですが、説明している内容の根拠を、短い講座の中ではここまで詳しく説明できないので、このブログを使って書き記しておきたかったのです。

 

■「てございます」にできるのは「ある」だけ

5つの主張を列挙しましたが、どれも「いる」「おる」を「ございます」にしているものはありませんでした。少なくとも「~ている」「~ておる」を「~てございます」にするのはやめたほうがよさそうです。

 したがって、まずは「いる」「おる」を「ございます」にするのはやめましょう。

  

■人間の行為に「ございます」を使わない

5つの主張の中で、人間でないものを主語として、かつ、「ある」の敬語としての「ございません」を、誤使用として具体的な例文を挙げているものはありませんでした。

人間でないものが主語、かつ、「ある」の敬語としてであれば適切であると、積極的に言えはしませんが、少なくとも人間を主語とした文章で、動詞に続けて「てございます」を使わないほうがよさそうです。

 

よって、人間の行為に「てございます」を使うのはやめましょう。

 

■「てございます」を使わない

前回で見てきた中では、萩野先生、大橋氏が「てございます」の使用について最も厳しく制限しています。国語学者の萩野先生は「ございます」は、「だ」「である」の意味の丁寧語として、また「存在する」の意味の丁寧語、としてのみ使いましょう、と言っています。間違った言葉遣いだと思われることを避ける最善の策は「てございます」を一切使わないことのようです。

 

「考えてございます」「このようになってございます」という言い方は「考えております」「このようになっております」と言い換えられます。

「お席が準備してございます」お席を準備してございます」も「お席が準備してあります」「お席が準備できました」「お席が整いました」「お席を準備してあります」「お席を準備いたしました」「お席を整えておきました」など、言い換えはいくらもあります

「いる」はダメで「ある」ならいいとか、主語が人でないとき……、というような条件をいろいろと考えるよりは、萩野先生のおっしゃるように「てございます」をやめてしまうのが、一番簡単かもしれませんね。

 

それでは、また。

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