謹賀新年と賀正の違いをご存じですか

11月も半ば。郵便局の年賀はがきは11月1日からもう販売されています。

去年は、のんびり構えていたら郵便局の年賀はがきが売り切れていて買い損ねてしまいました。そこで今年は、去年のを踏まないように、売り出されてすぐに購入しました。

 

年賀状も、夏休みの宿題のように、年末ぎりぎりになって書き始める人と、余裕を持って準備する人がいると思います。

今回は、早めに準備される方のために、年賀状にまつわるうんちくを一つご紹介しましょう。

 

■謹賀新年

謹賀新年とはどういう意味でしょうか。

 

 : つつしむ。気を引き締める。控えめにする。厳しくする。禁止する要するに、失礼のないように配慮を怠らないことによって相手を立てるということです。

 : 喜びの言葉を述べて祝う。要するに「めでたい」ということです。
新年: 新しい年。

 

よって、謹賀新年を書き下し文風にいうと、

謹んで新年をお祝い申し上げます

となります。

もう少しやわらかくいうと、

新年おめでとうございます

となります。

■賀正
一方の、賀正とはどういう意味でしょうか。

 

 : 喜びの言葉を述べて祝う。要するに「めでたい」ということです。
 : 年の初め。正月。

 

よって、賀正を書き下し文風にいえば、

めでたい正月だ
となります。

「謹」が無いので(=つつしんでいないので)、「申し上げます」や「ございます」のニュアンスはありません。

■目上には謹賀新年を使う
謹賀新年も賀正も言っている内容は同じように新たな年を迎えられたことを喜んでいるわけですが、違いは、読み手を立てているか否かにあります。


今はたこ揚げの風習もなくなりましたが、誰でもが見える、言い換えれば誰が見るか分からないたこに書くなら「賀正」でも「迎春」でも構いません。同様に立てる必要がない友人に送る賀状もそれで構いません。

ただ、敬意を払いたい相手に送るなら「謹賀新年」を使いましょう。

なお、「恭賀新年」も「恭しく新年のお祝いを申し上げます」という意味なので、同様に使えます。

それでは、また。

賀状は書いてみたいけれど敬語を間違えないか不安という方は、こちらをご活用ください。文面チェックまで行いますので安心して出すことができますよ。

 

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